フィギュアスケート

フィギュア世界選手権ショートで宇野昌磨5位発進、首位はネイサン・チェン

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2018年フィギュアスケート世界選手権の男子シングルのショート・プログラムが3月22日にイタリア・ミラノで開催され、日本の宇野昌磨選手(20)は右足甲の痛みを抱えながら出場し、94.26点で5位発進となった。

他の日本勢では、友野一希選手(19)が82.61点で11位、田中刑事選手(23)が80.17点で14位発進だった。

日本勢が来年の世界選手権で3枠の出場を維持するには、上位2人の順位が合計13以内でなければならない。宇野選手が出場枠のために、痛みを堪えて強行出場したのであれば気の毒だが、本人は「会場に入ってから普通に歩けたし、不思議と痛みもなかった」と語っていた。

ショート首位に立ったのは、平昌五輪で金メダル候補の1人でありながら、ショートで失敗して最終5位に終わったアメリカのネイサン・チェン選手(18)で、リベンジに燃える気迫で101.94点をマークした。2位は同じく平昌五輪で崩れて8位に終わった、ロシアのミハイル・コリヤダ選手(23)で、ノーミスでの演技終了時にドヤ顔を見せ、100.08点をマークした。

3位は平昌五輪6位だったアメリカのヴィンセント・ゾ選手(18)の自己ベスト更新の96.78点だった。平昌五輪4位だった中国の金博洋(ボーヤン・ジン)選手(20)は95.85点で4位だった。

宇野昌磨選手は足の怪我のため難度を落とす

宇野昌磨選手は、平昌五輪後に靴を変えた影響で右足甲の痛みを抱えているためか、ショートのヴィヴァルディの「四季より『冬』」のプログラムの難度を下げた構成で演技をした。冒頭のジャンプは平昌五輪では4回転フリップだったが、今回は4回転トウループに変更し、綺麗に決めて出来栄え点で2.29点の加点を得た。

しかし、後半の連続ジャンプは、平昌五輪での4回転トウループ-トリプルトウループを、トリプルサルコウ-トリプルトウループに変更したものの、2つ目のジャンプがターンとダブルトウループになってしまい、出来栄え点で1.40点の減点となった。トリプルアクセルは難なく決め、2.43点の出来栄え加点だった。

ショートの得点は表現力を評価する演技構成点でトップに立って94.26点(技術点47.90点、演技構成点46.36点)で、ショート5位発進となった。

3位のヴィンセント・ゾ選手の96.78点との差は2.52点、2位のミハイル・コリヤダ選手の100.08点との点差は5.82点、1位のネイサン・チェン選手の101.94点との点差は7.68点だ。宇野選手自身はフリーのプログラムについては「元の構成を諦めない」と語っているので、逆転の可能性は足の状態次第だろう。

ネイサン・チェン選手は意地を見せショート首位に立つ

平昌五輪のショートでジャンプが全て失敗してまさかの82.27点で17位発進となったネイサン・チェン選手のリベンジは、平昌五輪のフリーの4回転ジャンプ5本成功による驚異の215.08点(技術点127.64点は世界歴代最高)からまだ続いている。

ただ、今回は闘志むき出しに見えたが、ジャンプは若干荒かった。冒頭の4回転ルッツ-トリプルトウループは、2つ目がスピードが落ちて詰まった感じになって出来栄え点で0.23点の小幅減点となった。

後半の4回転フリップも出来栄えで0.51点の小幅減点となり、元々苦手とみられていたトリプルアクセルは0.57点の小幅加点だった。

それでもショートの得点は101.94点(技術点57.51点、演技構成点44.43点)で、2位のミハイル・コリヤダ選手に1.86点の差でショート1位発進となった。

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