フィギュアスケート

グランプリシリーズ・フランス大会女子で、三原選手は4位、ロシア勢が凄い

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フィギュアスケート「グランプリシリーズ 2017」のフランス大会(2017年11月17~18、グルノーブル)での女子シングルで、日本の18歳・三原舞依選手は総合202.12点で4位、15歳の白岩優奈選手は193.18点で6位だった。

優勝したのは総合213.80点をマークしたロシア・15歳のアリーナ・ザギトワ選手で、2位が208.78点のロシア・17歳のマリア・ソツコワ選手、3位が206.77点のカナダのケイトリン・オズモンド選手だった。この3人はグランプリ・ファイナル進出が決定した。

この結果、既に女子シングルのグランプリ・ファイナル進出選手6人のうち5人が決定した。NHK杯時点で、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手と、イタリアのカロリーナ・コストナー選手のファイナル出場が決まっていた。

日本勢では樋口新葉選手(16)がポイントランク6位のボーダーラインにいるが、既に2試合を終えている。来週のスケートアメリカでアシュリー・ワグナー選手かポリーナ・スルツカヤ選手のどちらかが優勝すれば、樋口選手のファイナル進出はなくなる。つまり、日本開催のファイナルにもかかわらず、日本女子が17シーズンぶりにファイナルを逃す瀬戸際となっている。

そもそもファイナルを日本開催に決めた際には、スター選手の羽生結弦選手と宇野選手のお陰で集客が望めることが大前提の1つだったことは想像に難くない。しかし、羽生選手はまさかの怪我による脱落で、早くも目算が外れた。辛うじて宇野選手がファイナル進出を決めたから、羽生結弦選手がいなくても取りあえず空席祭りは免れられるだろうと、宇野選手だけでなく日本スケート連盟もほっとしたに違いない。

それでも、せっかくの日本開催なのに日本の女子シングル選手がいないとなれば、やはり女子の試合の盛り上がり度合いも違ってくるだろう。

三原舞依選手はまさかのジャンプのミスで4位

これまでジャンプでミスをすることが滅多になかった三原舞依選手だったが、今回はそうはいかなかった。

「リベルタンゴ」を曲に使用したショートで、冒頭のトリプルルッツ-トリプルトウループの連続ジャンプの際に、スピードが出過ぎたのか、2回目のジャンプでフェンスに接触するという思いがけないミスをしてしまった。さらに、2回目のジャンプは回転が足りず、ダウングレードされた。その後態勢を立て直したが、ショートは64.57点(技術点31.93点、演技構成点32.64点)で4位発進だった。

映画「ミッション」より「ガブリエルのオーボエ」を楽曲使用したフリーでは、全てのジャンプに加点が付き、技術点では3番目の高得点だったが、演技構成点が伸びなかった。結果、フリーは137.55点(技術点73.45点、演技構成点64.10点)で5位、総合では202.12点で、中国杯と同じく4位に終わった。

白岩優奈選手は自己ベスト更新で6位

シニアデビューした白岩優奈選手は、総合193.18点で6位に終わった。それでも、ショート、フリー、総合のいずれも自己ベストを更新し、総合得点は僅か1週間前のNHK杯での総合171.94点から大躍進となった。

ショートではジャンプのミスがなく、自己ベスト更新の66.05点(技術点36.42点、演技構成点29.63点)で、3位発進となった。ショート終了後のインタビューで、白岩選手は緊張しなかったと話していた。会心の演技を笑顔で終えた白岩選手への注目度がいっきに増し、Yahoo!の検索で「白岩優奈 かわいい」がトップに浮上した。

しかし、「展覧会の絵」を楽曲使用したフリーでは、滑走中にフェンスに接触のハプニングに加え、最後のジャンプのトリプルループで回転不足となり、転倒した。結果、フリーは自己ベスト更新の127.13点(技術点64.86点、演技構成点63.27点、減点1.00点)と健闘したが、順位は6位に下がった。

1位と2位はロシア勢

優勝したのはロシアの15歳のアリーナ・ザギトワ選手だった。ショートもフリーも、全てのジャンプを基礎点1.1倍の後半に入れるプログラムだった。

ショートでは、トリプルルッツで回転不足で転倒し、トリプルフリップとトリプルループの連続ジャンプは回転不足で着氷も乱れた。このため、ショートは62.46点(技術点32.27点、演技構成点31.19点、減点1.00点)にとどまって、5位発進と出遅れていた。

しかし、フリーは完璧だった。全てのジャンプに加点が付き、表現力が問われる演技構成点では、ケイトリン・オズモンド選手に次ぐ高得点だった。結果、フリーは151.34点(技術点81.80点、演技構成点69.54点)で1位、総合でも213.80点で1位だった。

また、2位もロシアのマリア・ソツコワ選手(17)だった。ショートでは後半のトリプルフリップで着氷が乱れて手を付いてしまったが、それでも67.79点(技術点35.26点、演技構成点32.53点)で2位発進となった。

フリーではジャンプのミスはなく、エレガントな表現力でも魅了し、自己ベストの140.99点(技術点73.78点、演技構成点67.21点)で2位だった。総合でも自己ベストの208.78点で2位だった。

ただ、前かがみになった時に胸の谷間が微かに見える(ような気がする)あの衣装は、実況・解説者の口数も心なしか減っていたような気がするほどセクシーな感じがあったから、違反ではないのか、と若干気になった。ともあれ、改めて、ロシア女子のオリンピック代表を巡る争いのし烈さに関心が集まりそうだ。

オズモンド選手は3位

一方、ショートで69.05点(技術点34.35点、演技構成点34.70)で1位発進だったカナダのケイトリン・オズモンド選手は、ショートもフリーも豊かな表現力でトップの演技構成点を叩き出していたが、ジャンプのミスがフリーで増えた。

ショートでは、冒頭のトリプルフリップ-トリプルトウループの連続ジャンプの予定が、2回目はダブルトウループになり、さらにトリプルルッツで手をついて減点された。フリーでは、後半のトリプルループで転倒し、最後のダブルアクセルがシングルになった。

結果、フリーは137.72点(技術点68.42点、演技構成点70.30点、減点1.00点)で4位となり、総合では206.77点で3位となった。

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