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羽生結弦と同じオーサー門下生が増加、ジェイソン・ブラウンも

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ソチ・平昌五輪の金メダリストの羽生結弦選手が師事するブライアン・オーサー・コーチらのチームが拠点としているカナダのトロント・クリケット・スケーティング・アンド・カーリング・クラブ(以下トロント・クリケット・クラブ)に、世界各国から大物選手が集まりつつある。

既に、6月末に平昌五輪銀メダリストのロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手がオーサー氏の門下生になるためにトロント・クリケット・クラブに拠点を移すと発表されている。

ちなみに、メドベージェワ選手は羽生選手のファンらしく、日本の羽生ファンの中には2人の仲を心配する向きもあったが、羽生選手は恋愛関係を否定している。2人ともアニメが好きとのことだから、同じチームメイトとして友情を深めていくだろう。

さらに、ここに来て、IFS Magazineがアメリカのジェイソン・ブラウン選手がオーサー氏の門下生になった、とTwitterで断定的に伝えた(下記)。また、中国の4回転ジャンプ量産型のボーヤン・ジン(金博洋)選手も、オーサー氏の元にやって来る見込みであるとも伝えていた(下記)。

ちなみに、IFS Magazineは樋口新葉選手について、最近トロント・クリケット・クラブを訪問してジャンプのコーチの教えを受けていた、と Twitterで伝えている。また、来シーズンのショート・プログラムの振付をShae-Lynn Bourneが、フリー・スケーティングの振付を佐藤有香氏が手掛けるとのことだ。

ジェイソン・ブラウン選手は日本通

IFS Magazineは2018年5月29日付の Twitterの書き込みで、アメリカのジェイソン・ブラウン選手が18年間師事したKori Ade氏の元を離れ、羽生選手と同じブライアン・オーサー氏およびトレイシー・ウィルソン氏らのチームのいるトロント・クリケット・クラブに拠点を移した、と伝えた。

ブラウン選手と言えば、長髪を束ねていたことや人懐っこい笑顔で知られているが、試合で不得手の4回転ジャンプを跳ばなくとも表現力で高得点を狙える選手とみなされてきた。

ブラウン選手は日本通でもある。2017年11月のNHK杯で来日した際に、ブラウン選手は公式練習で右足首に大怪我をしてまさかの欠場となった羽生選手のことを案じ、ショートの演技後のキスアンドクライで、勉強した日本語の平仮名で紙に手書きした「ゆずるさんへ はやくよくなってください! ジェーソン」とのメッセージをカメラに向かって掲げ、感動を呼んだ。

羽生選手にとっては、友人の1人が同じクラブにやって来たようなものだろう。

ボーヤン・ジン(金博洋)選手もオーサー氏の元に来ようとした

さらに、世界のトップクラスの大物である、中国の元祖・4回転量産型選手のボーヤン・ジン(金博洋)選手も、オーサー氏の門下生になるのではないかとみられていた。

IFS Magazineは2018年5月29日付の別の Twitterの書き込みで、ボーヤン・ジン選手が来月ブライアン・オーサーのチームに加わる、と伝えていた。

ボーヤン・ジン選手は平昌五輪で4位と、惜しくもメダルを逃してしまったが、その前の年には乏しいと思われていた表現力も、オリンピック・シーズンにはかなり向上していた。ブライアン・オーサー氏の門下生のトップ選手は、羽生選手やハビエル・フェルナンデス選手、また過去にはキム・ヨナ元選手など、卓越した表現力を備えた選手が揃っている。

4回転ジャンプが自らの強みと自任するボーヤン・ジン選手がオーサー門下生となって表現力も磨けば、凄いことになりそうだ。

ここで気になるのが、世界のトップ選手が多数門下生にいると、オーサー・コーチは彼らを平等に扱えるのだろうか、という疑問だ。過去には、ライバル関係にあった高橋大輔選手と織田信成選手が同じモロゾフ・コーチに師事するようになって心理的問題が生じたとされるケースもあった。

ただ、これまでの羽生選手とフェルナンデス選手の友情を見ていると、オーサー氏のチームにおいては、ネガティブなライバル感情よりも、チームメイト・友人が増えると、前向きに捉えることができそうだと思われた。

[追記] しかし、2018年7月13日付の「Japan Times」の記事によると、ボーヤン・ジン選手が恒久的にトロント・クリケット・クラブに移籍して、ちょうど同クラブを去るフェルナンデス選手の後継枠でオーサー氏に師事するという話は、ボーヤン・ジン選手が中国に一時帰国のつもりで帰っている間に破談になったようだ。2022年北京五輪に中国のコーチの元で出場せよという圧力がかかったのかどうかは不明だ。

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