フィギュアスケート

フィギュア全日本女子は坂本花織が初優勝、2位はトリプルアクセル成功の紀平梨花

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フィギュアスケートの全日本選手権の女子シングルは、大阪府門真市の東和薬品RACTABドームで2018年12月21日にショート・プログラム、23日にフリースケーティングの競技が行われ、最後まで誰が優勝するか分からないハイレベル決戦の末、ショート2位の坂本花織選手(18)が、合計228.01点で初優勝した。

2位はショート5位からフリーでトリプルアクセルを2本成功させて大逆転に成功した紀平梨花選手(16)の223.76点だった。3位はショート1位の宮原知子選手(20)の223.34点だった。4位は三原舞依選手(19)の220.80点、5位は樋口新葉選手(17)の197.63点だった。

優勝した坂本選手は、3月20~23日にさいたまスーパーアリーナで開催される世界選手権の出場が内定した。2位の紀平選手も、グランプリ・ファイナルで優勝しているため、世界選手権出場がほぼ確実視されている。あと1枠はおそらく宮原選手だろう。

世界選手権の女子シングルでは、ロシアと日本の2強で頂上決戦する展開が予想される。強豪揃いで熾烈な戦いとなったロシア選手権の女子シングルでは、平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ選手(16)がまさかの5位に終わり、4回転ルッツを成功させて優勝した14歳のアンナ・シェルバコワを筆頭に、表彰台をザギトワ選手と同門のジュニアの選手が独占した。

しかし、2018年8月1日時点で15歳という年齢制限のため、欧州選手権に選抜されたのは4位のスタニスラワ・コンスタンチノワ選手(18)、5位ザギトワ選手と、6位のソフィア・サモドゥロワ選手(16)だった。

肺炎で欠場したグランプリ・ファイナル3位のエリザベータ・トゥクタミシェワ選手(22)と、ロシア選手権7位のエフゲニア・メドベージェワ選手(19)が補欠となった。欧州選手権の結果を踏まえて、世界選手権代表が決定される。

坂本花織選手はダイナミックかつしなやかな圧巻の演技で初優勝

坂本選手は持ち前のダイナミックなジャンプに加え、しなやかな表現力でも魅了し、ショートもフリーも圧巻の演技で初優勝した。

「From My First Moment」を楽曲使用したショートではノーミスの上、冒頭のトリプルフリップ-トリプルトウループで出来栄え点1.97点の加点、トリプルループでも1.96点の加点を獲得する会心の演技だった。

トップとなった技術点が大きく寄与したショートの得点は75.65点(技術点41.08点、演技構成点34.57点)で、1位の宮原選手とは1.11点の差で2位発進だった。

「映画『ピアノ・レッスン』より」を楽曲使用したフリーでは、トリプルルッツが踏切エッジが不明瞭との判定になった以外はミスのない演技だった。トリプルルッツの踏切エッジはグランプリシリーズでも2回引っかかっていたため、坂本選手の苦手項目になっている感もある。

しかし、他のジャンプやスピンは全て好調で、冒頭のトリプルフリップ-トリプルトウループでは出来栄え点で1.89点の加点を得た。演技終了時には笑顔でガッツポーズをした。

フリーの得点は152.36点(技術点79.11点、演技構成点73.25点)でフリーは2位だった。点数を見て驚いていた。総合では合計228.01点で、初優勝した。

紀平梨花選手はショート5位からトリプルアクセル成功で大逆転

トリプルアクセルが最大の武器の紀平選手の得点はトリプルアクセルの成否次第のところがあり、ショートでは不成功、フリーでは2本とも成功したことが勝敗を分けた。

「月の光」を楽曲使用したショートでは、冒頭のトリプルアクセルで転倒し、出来栄え点で4.00点の大幅減点となってしまった。そこからは立て直し、トリプルルッツでは1.94点の出来栄え加点を得た。

ショートの得点は68.75点(技術点36.54点、演技構成点33.21点、減点1.00点)で、ショートは5位発進となった。

「A Beautiful Storm」を楽曲使用したフリーでは、2本のトリプルアクセルを成功させて大きな得点源とした。冒頭のトリプルアクセル-トリプルトウループでは2.63点、次の単独のトリプルアクセルでも2.75点の出来栄え点の加点を得た。

最後のトリプルルッツ-シングルオイラー-ダブルサルコウの3連続ジャンプで、真ん中のジャンプがダウングレード判定になってしまい、出来栄え点で1.26点の減点となったが、それ以外は全て出来栄え加点を得た。

フリーの得点は断トツの技術点の寄与で155.01点(技術点82.95点、演技構成点72.06点)で、フリーは1位、総合では223.76点で2位だった。

宮原知子選手は珍しくジャンプでミス、表現力は断トツ

宮原選手はショートは完璧で1位発進だったが、フリーでは珍しくジャンプでミスが出て、昨年までの4連覇の後、今年は3位だった。表現力が反映される演技構成点は、ショートもフリーもトップだった。

「小雀に捧げる曲」を楽曲使用したショートでは、ノーミスで美しく貫禄の演技だった。トリプルループでは、出来栄え点で1.26点の加点を得た。

ショートの得点は76.76点(技術点40.54点、演技構成点36.22点)で、ショート1位発進となった。

「インビエルノ・ポルテノ」を楽曲使用したフリーでは、珍しくジャンプでミスが出た。後半のトリプルフリップの回転が抜けてダブルフリップとなり、最後の3連続ジャンプの3つ目のダブルループで回転不足を取られた。

フリーの得点は146.58点(技術点71.49点、演技構成点75.09点)で、フリーは4位だった。総合では223.34点で3位だった。

放送予定

地上波では以下の放送予定となっている(日本時間)。

2月8~10日四大陸フィギュアスケート選手権(アメリカのアナハイムで開催)フジテレビ(詳細未定)
3月20日(水)フジテレビ 世界選手権 女子ショート(詳細未定)
3月21日(木祝)フジテレビ 世界選手権 男子ショート(詳細未定)
3月22日(金)フジテレビ 世界選手権 女子フリー(詳細未定)
3月23日(土)フジテレビ 世界選手権 男子フリー(詳細未定)

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