フィギュアスケート

GPシリーズNHK杯で宇野昌磨と紀平梨花が優勝、宮原知子2位

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フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦の日本大会であるNHK杯の男女シングル競技が2018年11月9日~10日に広島グリーンアリーナで開催され、男子は平昌五輪銀メダリストの宇野昌磨選手(20)が合計276.45点で優勝した。2位はロシアのセルゲイ・ボロノフ選手(31)の254.28点だった。

女子はシニア1年目でGPシリーズ初挑戦の紀平梨花選手(16)がトリプルアクセル2本を成功させ、合計224.31点で優勝した。同門の平昌五輪4位の宮原知子選手(20)は219.47点で2位、ロシアの2015年の世界女王のエリザベータ・トゥクタミシェワ選手(21)が219.02点で3位だった。三原舞依選手は204.20点で4位だった。

日本大会が終わったところでグランプリ・ファイナル進出が決まったのは、男子シングルでは宇野選手とチェコのミハル・ブレジナ選手(28)、女子シングルでは宮原選手とトゥクタミシェワ選手となっている。

宇野昌磨選手はジャンプのミスもあったが優勝

宇野選手は、「天国への階段」を楽曲使用したショート・プログラムでは、冒頭の4回転フリップと最後のトリプルアクセルは綺麗に決めて出来栄え加点を稼いだが、2本目の4回転トウループで転倒し、コンビネーションジャンプにできなかった。

ショートの得点は92.49点(技術点48.91点、演技構成点44.58点、減点1.00点)で、2位のロシアのセルゲイ・ボロノフ選手と僅差で1位発進となった。

「月光」を楽曲使用したフリー・スケーティングでは、4本の4回転ジャンプを跳んだ。冒頭の4回転サルコウで回転不足を取られて出来栄えで小幅減点となり、2本目の4回転トウループで着氷が乱れて手を付き、コンビネーションにできなかった。また、最後のトリプルサルコウでも手を付いた。

それでも、4回転トウループやトリプルアクセルで3点超の出来栄え加点を稼ぐなどして、フリーの得点は183.96点(技術点94.18点、演技構成点89.78点)でフリーも1位で、総合でも276.45点で1位だった。

カナダ大会に続き日本大会でも優勝し、グランプリ・ファイナル進出を決めた。

紀平梨花選手はフリーでトリプルアクセル2本に成功

シニアデビューの紀平選手は、「月の光」を楽曲使用したショートでは、冒頭のトリプルアクセルで転倒し、回転不足も取られた。このため、ショートの得点は69.59点(技術点38.40点、演技構成点32.19点、減点1.00点)でショート5位と、出遅れた。

しかし、「A Beautiful Storm」を楽曲使用したフリーでは、ノーミスの圧巻の演技だった。冒頭のトリプルアクセル-トリプルトウループの連続ジャンプでは出来栄え点で2.63点の加点、次の単独のトリプルアクセルでは3.09点の大きな加点を得た。

基礎点の高いトリプルアクセルの成功で突出した技術点を稼ぎ、フリーの得点は154.72点(技術点87.17点、演技構成点67.55点)で、フリーは断トツの1位だった。総合でも224.31点で1位だった。

宮原知子選手は圧倒的な表現力で2位

宮原知子選手はショートもフリーも、表現力が問われる演技構成点ではトップだった。

「小雀に捧げる歌」を楽曲使用したショートでは、ノーミスの演技だった。敢えて言えば、ジャンプの出来栄え加点が1位のトゥクタミシェワ選手に及ばなかった。

ショートの得点は76.08点(技術点40.33点、演技構成点35.75点)で、1位と僅か0.09点差でショート2位だった。

「ブエノスアイレスの冬」を楽曲使用したフリーでは、トリプルルッツで踏切エッジの不明瞭判定を2回受け、ダブルアクセルおよび3連続ジャンプの最後のダブルループで回転不足を取られた。

フリーの得点は、高い演技構成点の寄与で143.39点(技術点71.89点、演技構成点71.50点)で、フリーは2位だった。総合でも、219.47点で2位だった。

アメリカ大会1位、日本大会2位で、グランプリ・ファイナル進出を決めた。

トゥクタミシェワ選手は完全復活

トゥクタミシェワ選手は世界女王だった2015年当時の技術力と妖艶な表現力を取り戻していた。

「映画『Mr. and Mrs. Smith』より」を楽曲使用したショートでは、ノーミスの素晴らしい演技で、冒頭のトリプルアクセルでは出来栄え点で2.06点の加点を得た。

ショートの得点は76.17点(技術点43.18点、演技構成点32.99点)で、僅差でショート1位発進となった。

「『You Don’t Love Me』ほか」を楽曲使用したフリーでは、冒頭のトリプルアクセルは着氷したがオーバーターンで0.34点の出来栄え小幅減点となったが、それ以外の要素は全て加点が付いた。

フリーの得点は142.85点(技術点76.21点、演技構成点66.64点)でフリーは3位、総合でも219.02点で3位だった。

カナダ大会1位、日本大会3位で、グランプリ・ファイナル進出を決めた。

放送予定

地上波では以下の放送予定となっている(日本時間)。

11月16日(金)20:00~テレ朝 GPロシア大会 男子ショート(羽生結弦ら出場)
11月17日(土)18:56~テレ朝 GPロシア大会 女子ショート/男子フリー(羽生結弦・樋口新葉ら出場)
11月18日(日)10:00~テレ朝 GPロシア大会 女子フリー(樋口新葉ら出場)
11月23日(金)26:20~テレ朝関東ローカル GPフランス大会 男女ショート(田中刑事・三原舞依・本田真凜・紀平梨花ら出場)
11月25日(日)10:00~テレ朝 GPフランス大会 男女フリー(田中刑事・三原舞依・本田真凜・紀平梨花ら出場)
12月7~10日 テレ朝(詳細未定) GPファイナル

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