フィギュアスケート

全日本選手権男子は宇野昌磨が優勝、2位の田中刑事と欠場の羽生結弦が五輪代表

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第86回全日本フィギュアスケート選手権大会の男子シングルは、2017年12月22日にショート・プログラム、24日にフリー・スケーティングの競技が行われ、優勝はノーサプライズで宇野昌磨選手(20、トヨタ自動車)だった。ただ、総合得点は283.30点で、今期のスケート・カナダでマークした301.10点には及ばなかった。

2位は田中刑事選手(23、倉敷芸術科学大学)の267.15点、3位は無良崇人選手(26、洋菓子のヒロタ)の258.41点だった。無良選手は今シーズンのグランプリ・シリーズでの不調から一転して、圧巻の演技で意地を見せた。だが、平昌五輪代表には田中選手と、怪我で欠場したソチ五輪金メダリストの羽生結弦選手が選ばれた。

宇野選手は不本意な演技ながら断トツ1位

宇野選手は、今回の全日本の男子シングルに出場した全選手中、唯一オリンピックでメダルが狙える別次元のレベルだが、今回はライバルの羽生選手がいなかったせいか、得点が伸び悩んだ。

ショート・プログラムでは、冒頭の4回転フリップは加点が付いた。だが、後半の4回転トウループの連続ジャンプの1つ目の着氷が乱れ、何とか付けた2つ目のジャンプが1回転トウループになってしまった。この出来栄え4点減点で、ショートは100点に届かなかったが、それでも96.83点(技術点50.84点、演技構成点45.99点)と、断トツの1位発進となった。

フリー・スケーティングでは、冒頭の4回転ループに加点が付き、次のトリプルアクセルは加点が3点という素晴らしい出来栄えだった。しかし、後半に入って疲れてきたところで、4回転フリップで回転不足で転倒すると、その後もミスが重なった。

ダブルアクセルの連続ジャンプの2つ目の回転が抜けてダブルトウループとなり、3連続ジャンプがトリプルアクセル-シングルループ-シングルフリップとなり、2つ目は回転不足でダウングレード判定となった。

それでもフリーも断トツの186.47点(技術点94.21点、演技構成点93.26点)で1位、総合でも283.30点で優勝し、平昌五輪代表が即決した。宇野選手本人はインタビューで、思い通りの演技ができなかった悔しさを語っていた。

田中刑事選手は上り調子

羽生選手と同学年で小学校時代の合宿以来の友人である田中選手は、高橋大輔元選手のコーチらの特訓を受けて、遅咲きながら今シーズンにかなりレベルアップしてきた。

ショートでは冒頭の4回転サルコウを無事に着氷でき、その後のジャンプにはしっかりと加点が付いた。ショートは91.34点(技術点48.74点、演技構成点42.60点)で、ISU公認国際大会での自己ベストの87.19点を上回った。3位の無良選手の85.53点に6点近い差をつけての2位発進だった。

フリーでは、ジャンプの転倒のような大きなミスはなかったものの、4回転サルコウとトリプルアクセルの連続ジャンプで、1つ目の着氷が乱れて2つ目が付けられず、同一ジャンプの繰り返しになってしまった。トリプルフリップ-トリプルトウループでは着氷が乱れ、トリプルルッツでは踏切エッジが不明瞭との判定をされた。

結果、フリーは175.81点(技術点87.67点、演技構成点88.14点)で2位で、総合でも267.15点で2位だった。上り調子だから、平昌五輪代表の2枠目に選ばれたことに、何の違和感もない。

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