米司法省がグーグル分割など新規参入促進案・生成AI対抗案、アドセンスに影響は?

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2024年10月10日付「日本経済新聞」の1面に、「グーグル分割 選択肢」という見出しの記事が掲載されました。

アメリカの司法省がグーグルの検索サービスの独占状態の忍耐判活を受けて、独占解消に向けた措置を、10月8日に提案しました。もし実現したら、アドセンスのユーザーに影響が起きないか、気になりますね。

目次

タイムテーブル―具体案が最終的に決定するにはかなり時間がかかりそう

記事によると、具体案が早ければ2024年11月に示されて、連邦地裁が2025年夏までに判断を下す予定、とのタイムテーブルです。

まだまだ時間がかかるようで、とりあえず、すぐにアドセンスのユーザーに影響があるという話ではないようです。

それでも、巨大企業が独占状態と認定されて、分割が求められるのは、2000年のマイクロソフトの判トラスト訴訟以来のことなので、経済分野では歴史的なビッグニュースです。

グーグルの検索エンジン圧倒優位がなくなったらどうなる?

米連邦地裁は2024年8月に、グーグルの検索サービスと検索結果に表示される広告について、判トラスト法に違反しているとの判決を出しました。

これを受け、米司法省は、グーグルのウェブ・ブラウザー、アプリ配信サービス、スマートフォンOS(基本ソフト)などの分野で、新規参入を増やしたい意向です。

たとえば米司法省は、グーグルが米アップルや韓国のサムスン電子との間で結んでいる、検索エンジンの初期設定に関する契約を制限・禁止するように求める意向を示しています。

ちなみに、この初期設定の対価として、グーグルは2022年にアップルに約200億ドル(3兆円弱)を支払ったとされています。

今後もし、初期設定の契約がなくなるとすれば、ユーザーにとっては、グーグル検索エンジンのデフォルト設定がなくなり、アップルは契約料収入を失うわけですね。

アドセンスを使っているブロガーその他のサイト制作者は、常にグーグル検索上位を目指して対策を張り巡らせています。グーグル以外の検索エンジンが普及した場合、とるべき対策が変わるでしょうか?

検索ユーザーの意図を汲んだキーワード・ランキングが大前提であれば、それほど変わらないかもしれません。それでも、グーグルに変わる検索エンジンサービスが今のところイメージできないので、何とも言えませんね。

生成AI検索分野のグーグル優位も問題視→サイト制作者の拒否権の仕組みが必要(でも誰が作ってくれる?)

一方、米司法省は、人口知能(AI)分野でのグーグルの独占にも懸念を示しています(2024年10月10日付「日本経済新聞」の5面記事)。

既にSEOの専門家の人たちも問題提起していますが、グーグル検索を行うと、グーグルの生成AIがトップに来て要約した回答を表示するようになり、ブロガーを含むウェブサイト制作者は困ります。

なぜなら、検索ユーザーが元のウェブサイトにアクセスする必要が減るから、そして、生成AIが勝手にウェブサイトの内容を使うと著作権侵害の問題も起こりうるからです。

この点、米司法省は、ウェブサイト制作者が自社・自身のコンテンツが生成AIの回答に使用されないように、グーグルに対して「拒否権」を発動できる仕組みが必要、と述べています。

これは、ウェブサイト制作者にとっては、わが意を得たり、です。

しかし、誰がそんな仕組みを作ってくれるのでしょうか。

グーグルが果たして、ウェブサイト制作者に、そのようなグーグルの利益を減らすような措置(たとえばボタン設置などのシステム)を積極的に導入してくれるのか、疑問が残ります。

知識不足のブロガーなどは、専門家にお金を払って対応することになるのでしょうか。

今後、こうした問題がどうなって行くのか、目が離せません。

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